腰痛について
腰痛について
世界一座っている時間が長い日本人。 腰痛や坐骨神経痛に悩まされる方も非常に多い民族です。 代表的な腰痛についてまとめました。
目次
①前屈みが痛い腰痛
②反ると痛い腰痛
③捻ると痛い腰痛
④椎間関節症候群
⑤脊柱管狭窄症
⑥脊椎すべり症
⑦椎間板変性
⑧腰椎椎間板ヘルニア
①前屈みが痛い腰痛
腰を前に屈める動作は、日常生活でもよく行う動作、姿勢です。 この動作で痛みを感じるのは、とても不快で辛いものです。
また、前屈みで20分同じ姿勢をとると、筋肉や関節が伸びてしまいます。 一旦伸び指しまうと姿勢を戻してもなかなか元に戻りません。 2分位で約半分は戻りますが、筋肉や関節の状態を元通りに戻すには30分以上必要とされています。
動作は、各関節がバランス良く動くことが理想です。 しかし、前屈みで腰痛になる方の多くは、股関節より腰の関節の動きが大きいと言われています。 これは各関節がバランス良く動かず、動きの少ない部分を補うために他の部分が許容範囲を超えて動き過ぎてしまうために腰痛が発生していると考えられます。
椎間板ヘルニア、捻挫、椎間板変性症などと診断がつくことがあります。
このようなことが起きている場合、ただ単に運動を繰り返すと状態を悪化させてしまうケースもあります。 したがって、SNSなどで配信されている動画を参考に運動をして、かえって状態を悪くしてしまうこともあるのです。
当院の施術
背骨の動きに問題があるのか、股関節の動きに問題があるのかによって変わりますが、多くは背骨の動きを調整し、股関節から動けるよう正しい動き方を身につけていただきます。
②反ると痛い腰痛
腰を反ると痛みを感じる症状は、椎間板の厚みが減少することで狭くなっている関節をさらに腰を反る動作で狭めてしまい問題が起きている状態です。
慢性的な腰痛や腹筋の弱い方、お腹の大きな方に多く、腰が反り気味で骨盤が前に倒れお尻が出ているような状態と深い関係があります。
多くの場合、前に屈むと症状が楽になり、腰を反らせる方向に力を入れると痛みが増します。 しかし、坐骨神経の症状がある方は、前屈しても痛みが強くなることがあります。
脊柱管狭窄症、椎間板変性症、脊椎すべり症、椎間板ヘルニア、腰部脊椎症などと診断されることが多い状態です。
当院の施術
腰の関節は、反る方向には柔軟性が十分あります。 しかし、股関節の前方の筋は固い可能性があります。 また、腰や背中の筋肉が固く影響を及ぼしていることも考えられます。
硬くなった筋肉をほぐし、腰を安定させるために体幹のトレーニングを行います。
③捻ると痛い腰痛
全ての腰の関節を捻っても約15度程度です。 したがって、スポーツや運動などで腰を捻りすぎるとケガにつながります。 捻りすぎによって椎間板の線維が切れると、腰椎椎間板ヘルニアや椎間板症などになってしまいます。
ちなみに、背骨の関節で捻りの動作は主に背中の関節(胸椎)で行われますので、エクササイズなどで体を捻る時は、胸で捻る様に意識してください。
当院の施術
座った姿勢での体の動きは、腰の下部の関節に負担をかけやすいと言われています。
デスクワークが長い方などは、捻りの痛みが起きやすく、また股関節の前側の筋肉が固くなりやすいので、歩行の時に骨盤を捻りやすくなり腰に影響を及ぼします。
したがって、股関節の柔軟性や胸の柔軟性を高める様にします。
④椎間関節症候群(ファセットシンドローム)
スポーツや仕事などで背骨の関節に圧迫や捻りの強い圧力がかかり炎症を起こす場合や、老化の初期症状として関節の支える機能が衰え負担をかけ症状が出るものです。
背中を反らせる動作や腰を捻る動作、歩行時の痛み、同じ姿勢をしているとだんだん痛くなるような鈍痛や動き始めの痛みなど症状が出る動作は様々です。
腰を反らせた状態で腰を捻った時に痛みが生じる場合に椎間関節性の腰痛と疑われます。
当院の施術
腰に負担をかける動作が多いことが原因と考えられるので、痛みの出る動作を修正しながら股関節や胸の柔軟性を高めます。
また、体幹部の強化が必要な場合は体幹のトレーニングを行います。
⑤脊柱管狭窄症
背骨の中にある神経の通り道であるトンネルが狭くなってしまったものです。 狭くなった部分で神経が圧迫され、その神経のつながる太ももやふくらはぎに痛みやシビレが起こります。(坐骨神経痛の症状です)
A:神経根型
片方の足に症状が出ることが多く、お尻から足にかけて全体または一部分の痛みやシビレといった坐骨神経などの症状が出ます。
B:馬尾型
両方の足に痛みやシビレといった症状が出ることが多いものです。 重症な場合は、排尿や排便などの障害や会陰部の感覚異常が起こることがあります。
C:混合型
神経根型と馬尾型の両方の症状が出ているものです。
軽度の症状としては、長い時間立っていたり、しばらく歩いたりしていると腰から足にかけて痛みやシビレの症状があらわれ、座ったり前に屈んだりするとすぐに楽になります。
*歩いていてシビレなどの症状があらわれ、立ったまま立ち止まって症状が消えるものは他の疾患(動脈性疾患)が疑われるため検査を受けていただいた方が良いです。
当院の施術
当院では、神経根型のみ対応しております。
背骨の柔軟性や股関節の柔軟性を高め、体のバランスを修正していきます。 痛みやシビレの出ない動作を繰り返し行い、症状の出る動作は行わないようにしています。
⑥脊椎すべり症
腰の骨の一つが他の骨より前方へ出てしまっている状態です。 ある姿勢を続けていると痛んだり、姿勢を変える時に一瞬強い痛みが出たりします。
激しいスポーツによって起こる場合や加齢によって関節が変形し安定性が低下して起こる場合があります。 慢性的に痛みが続くケースが多いのですが、症状が悪化するとお尻や足に坐骨神経痛の症状である痛みやシビレが起こります。
当院の施術
背骨の柔軟性や股関節の柔軟性を高めていきます。 腰に反るような負担がかかる動作を修正します。
⑦椎間板変性
椎間板の変性は、もともと椎間板は上部の体の重さからくる衝撃を吸収する役割がありますが、椎間板の弾力性が失われ衝撃吸収の働きが低下した状態のことを指します。
くり返し同じ椎間板の部分に刺激が加わり続けることでも椎間板が変化し、やがて痛みを生じます。 椎間板の厚さが減少することで、関節の隙間が狭くなり靭帯や神経にも影響を及ぼし、坐骨神経痛などの症状へとつながることもあります。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の初期段階とも言えます。
当院の施術
背骨の柔軟性や股関節の柔軟性を向上させ、体のバランスを修正していきます。
また、体幹部の強化が必要な場合は体幹のトレーニングを行います。
⑧腰椎椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアは、椎間板の中心部にある組織が外へとはみだした状態の事を言います。 女性より男性に発生しやすく、そのほとんどが腰の下部に起こります。 腰の関節は捻りに弱いため、過剰な捻りなどの刺激が続き椎間板が損傷するためと考えられます。
椎間板ヘルニアが起こると、坐骨神経症状が現れる場合があります。 お尻から足にかけて、全体または一部分に痛みやシビレを感じます。 強い神経症状がある場合は、感覚が無くなったり、力が入らなくなったりしますので専門医にご相談ください。
当院の施術
背骨の柔軟性と股関節の柔軟性の向上を図ります。 さらに体幹の強化を行います。
腰に負担をかけるようなクセや動作が繰り返される場合は、バランスを整えたり修正していきます。